家の値段はどう決まる?家を売る時の5つの価格と調べ方

2018/03/15 投稿 2019/07/04更新

家を売りたい人、もしくは家を売ろうかなと考えている人、まず知りたいのは、”今この家を売るならいくらで売れるのか”ですよね。

そして、家を売った後のことを考えると”どうすればもっと高くうれるのか”は気になるところではないでしょうか。

住宅ローン残債の完済や、不動産会社への仲介手数料、その他にも家を売るのには意外と費用がかかるものですから。

家を売る時の値段=成約価格は、査定価格、相場価格、希望売却価格、売り出し価格、購入希望価格の5つの価格で決まります。
家によって決まった値段があるわけじゃないもんな。
その通り。家がいくらで売れるかは、相場価格が大きく影響します。そして家を売る時の値段を先に考えておくことで、価格アップにもつながり、より納得のいく不動産売却ができます。今回は自分でもできる価格の調べ方をお教えします。

家の値段の調べ方

不動産一括査定サイトを使う

不動産一括査定サイトを使えば、必要情報を入力するだけで、複数社から査定見積りを取り寄せることができます。

わざわざ不動産会社まで足を運ばなくても、スマホやパソコンからいつでもどこでも利用できます。

匿名査定も可能な『LIFULL HOME'S(ホームズ)』の不動産売却

LIFULL HOME'S 不動産売却査定サービス

不動産ポータルサイト『LIFULL HOME’S』が提供する不動産一括査定には、会員登録することで利用できる匿名査定もあります。

その他の不動産一括査定サイトは、個人情報を不動産会社に送ることになりますが、『LIFULL HOME’S』の匿名査定なら、個人情報を不動産会社に送ることなく査定を受けることができます

また、全国の各地の売買事例から相場を知ることができる、プライスマップというコンテンツも魅力的です。

売却から住み替えまでの流れを、このサイト1つでまかなうこともできるほど、ボリューム満点のサイトになっています。

査定価格は、一社からだけではそれが本当に適正な価格なのかわからないので、複数の業者から査定見積りを送ってもらうようにしましょう。
情報の入力もすぐできたし、とりあえず情報を手に入れるためにも使っておきたいな。

不動産一括査定サイトでは、入力情報に合わせていくつかの不動産会社から査定見積りを送ってもらえます。

しかし、送ってもらった査定価格はあくまで机上査定の価格であるため、正確な査定価格を知るためには、実際に家まで来てもらい訪問査定を受ける必要があります。

家を高く売るための不動産一括査定サイトの賢い使い方

査定価格の決まり方

不動産会社は、査定価格を決める際に「事例比較方式」を採用していることが多いです。

この方式では、チェック項目ごとに不動産の評価を点数化し、過去の事例と比べて価格を決定していきます。

また、一戸建て住宅の場合は、「土地」と「建物」によってポイントが異なり、その総合評価によって比較していきます。

いったい何がチェックされるのかな?
主だったものを確認しますね。家の査定価格を決める際には
・立地条件
・住宅の位置
・築年数
・共用部分(マンションの場合)
・専有部分(マンションの場合)
を気にしておけば大丈夫でしょう。
じゃあ、売り主としては、家の中を少しでもきれいにして見栄え良くしておく方がいいね。
そうですね。だからといって無理してリフォームしたりする必要はないですからね。
う、うん(ちょっと考えてたのに・・・)。

特に気をつけたいのは築年数です。

築年数が20年以上だと建物自体の価値はほとんどゼロになってしまいます。

もし、家を売ることを考え始めたのなら、築年数が増える前に売却へ行動を起こすべきです。

家の相場価格を知る

一括査定を受けると、ある程度金額が固まっていることに気づくでしょう。

その中に、ずば抜けて高い金額を提示してきた不動産会社があったら…。

高く売りたいアナタは思わずそこを選んでしまいたくなりますよね。

ただし、あいまいな根拠で高い金額を提示して顧客を集めようとする業者もいるので注意が必要です。

そりゃ、できるだけ高く売りたいもの。値段につられてしまっても仕方がないよ。
おっしゃる通りです。ただし、より高い金額で家を売るためにも、相場価格を知ったうえで、高い査定額を提示してきた不動産会社を選ばなくてはなりません。

不動産ポータルサイトを使う

不動産ポータルサイトスーモのトップページ

代表的な不動産ポータルサイト「スーモ」

 

 

相場価格を調べるには「Suumo(スーモ)」や「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」、「at home(アットホーム)」などの不動産ポータルサイトを使ってみるのがおすすめです。

自分が売りたい家と同条件、あるいは類似条件の家がいくらで売りに出されているか簡単に調べることができます。

チラシやフリーペーパーを利用する

ポータルサイトに掲載されている不動産は、首都圏や都会の物件が多いです。

また、掲載料も安くはなく、大手不動産会社が抱えている戸建てやマンションが中心になっています。

一方で郊外の家を売りたいと思っているのなら、新聞に折り込まれている広告やポスティングチラシ、物件情報が掲載されているフリーペーパーなどの情報もチェックしておくべきでしょう。

同時に地元の不動産会社の情報も入手できますので、けして侮れません。

 

ただし、ポータルサイトやチラシで分かるのは、あくまで売り出し価格の相場です。ほとんどの売買で値段交渉が入るので、実際にその値段で売れるどうかはわかりません。
たしかに。今の家を買うときはこういうサイトを利用したけど、この値段から値引きをお願いしたからな…。
それから、中古物件の価格だけでなく、新築物件の価格もチェックしておいてください。周辺の新築物件より高い金額で売れる可能性がほとんどないので、売り出し価格を決めるときに、上限金額の目安になりますから。

レインズマーケットインフォメーションを利用する

レインズマーケットインフォメーションのトップページ

レインズマーケットインフォメーション

 

 

REINS(レインズ)とは、国土交通省が指定した不動産指定流通機構のデータベース(または不動産流通機構の呼称)です。

不動産会社は仲介する物件をレインズに登録し、また登録された物件を自由に閲覧することもできます。

このレインズが入力条件別の取引情報を公開しているのが、レインズマーケットインフォメーションになります。

REINS Market Information-検索結果

検索結果画面

 

ここでは、実際に売れた金額=成約金額を知ることができます。条件を絞り込むことで、売りたい家の条件に近い家の成約価格を知ることができます。
これを参考にすれば、自分の家がどれくらいで売れるかが予想できるな。そうすれば、その後のスケジュールも立てやすくていいね!

国土交通省の土地総合情報システムを活用する

土地総合情報システムトップページ

土地総合情報システム

 

築年数の古い戸建て住宅の場合は、売却価格のほとんどが土地の値段になってしまうこともありえます。

土地総合情報システムを使えば地価公示や都道府県地価調査を閲覧することができます。

また、レインズマーケットインフォメーションのように、不動産取引価格の情報検索も行えるので、価格を知るために活用したいサービスです。

よく土地公示価格のランキングとかって発表されてるよね。
売る側になると、そのニュースも聞こえ方が変わるかもしれませんね。ただし、この価格に関しても実際にその価格で売られているかということではないのです。
あくまで、参考価格ってことでしょ?この価格を参考にして、不動産会社の査定価格が適正かを判断したり、売り出し価格を考えたりすればいいわけだ。
GOOD!今回は冴えているじゃないですか!
悲しくなるからそんなこと言うな…。

土地の価格に関しては、固定資産税評価額や、相続税路線価によっても価値が決まります。

しかし、売却に関して言えば実売価格の相場を基準にする方がベターと言えます。

希望売却価格を決めよう

査定価格や相場価格でだいたいの家の価格がわかってきたら、いよいよ売り出す価格を決めていきます。
査定価格が売り出す価格になるんじゃないの?
よかった!いつもの単純な家島さんですね!
…おい!

家を売りたい人は、様々な理由があって家を売る決断をした方ばかりです。

家を売ることが目的ならかまいませんが、みなさんにとって家を売ることは、次へ進むための手段のはずですよね。

そのためにも、できるだけ高い値段で家を売りたいと思っていることでしょう。

あまりにも査定価格や、相場とかけ離れた金額で売れるとは思わないけど、少しでも高い金額で売れるような売却価格を設定する方がいいですね。
そのためにも、複数の不動産会社に査定をしてもらわないといけません。そして、高い査定価格をつけた根拠をしっかり語ることのできる営業担当がいる不動産会社を選びましょう。
家島さん、それ私の台詞じゃありませんか?
今回のおれは冴えているんだよ!

売り出し価格を決める

希望売却価格が決まれば、不動産会社の担当者と相談して、実際に売りに出す価格を決めましょう。

査定価格や相場を参考に少し上乗せするくらいの価格なら、受け入れてくれるでしょう。

しかし、営業員の経験から、確実に難しいと言われるのなら、相談してすり合わせていく必要があります。

なんでも「できます、やります」という営業員には気をつけてください。
そこを見抜くために、相場の情報は集めておきたいね。

購入希望価格の提示

不動産会社の売却活動が実り、購入希望者が現れると、ほとんどの場合売り出し価格よりも安い購入希望価格を提示されます。

何千何百万っていうお金を使うわけだからな。はったりだとしても値下げできるかは聞きたくなるよな。
そうして購入希望価格と売り出し価格のすり合わせをして、やっと成約価格=家の値段が決まります。
かなり長い道のりだったね。
そうですね、不動産の価格は需要と供給によって決まりますから。はじめから、”この価格で売ります・買います”という価格は存在しません。

納得の価格で家を売るために

家の価格は需要と供給のバランスによって成り立ちます。

「売主の売りたい金額」と「買主の買いたい金額」が一致して初めて価格が成立するのです。

そのため、納得の価格で家を売るためには

不動産会社複数社に査定を依頼する、
相場価格を知り、査定価格と比較する、
希望売却価格に真摯に向き合う不動産会社を選ぶ、
購入希望額に合わせて値下げする分も加味して売り出し価格を決める。

このことがとても重要です。

つまりは、自分が売りたい家に近い条件の家がどれくらいの価格で売られているか知っておく。それが大事ってことだな?
GOOD!です。
今日教えてもらった、5つの価格を調べて、家がいくらで売れるか考えてみるよ!