【一戸建ての訪問査定体験談】不動産査定の前にするべき事はたった2つでした
家を売る。そう決めたあなたがまず知りたいことは、売ろうとしているその家がいくらで売れるかのはず。
それを知るためには不動産会社に依頼して、家がいくらで売れそうなのか査定をしてもらう。
ここまでは頭の中ですんなりとイメージできると思います。
しかし初めて家を売るとなると、「査定を受ける前にしとかなければいけないことはあるの?」「どこの不動産会社にお願いすればいいの?」などの疑問が浮かんできませんか?
そんな疑問を解決するために、みなさんに代わって当サイトの主人公【家島幸作】が、自宅の実査定をしてもらいました。
その査定の様子をご覧いただきながら、みなさんの疑問を解決していきたいと思います。
査定の前にするべきことはたった2つ
査定を受ける前に、不動産会社さんに一番気になっていたことを聞いてみました。
査定の前には相場調べが必須
不動産会社さん曰く、査定を受ける前に必ず相場価格を調べておいた方がいいとのこと。
相場価格を知っておかないと、査定価格が適切な価格なのかがわかりません。
そのような状態で査定を受けると、不動産会社のいいように価格が決められてしまう危険があります。
「購入したときの価格で売れたらラッキー」と考えている人は特に要注意です。
不動産会社にしても、相場より500万も低い価格で売り出せればほぼ確実に売却できるので、願ったりかなったりです。
簡単な相場価格の調べ方
相場価格を知っておいた方がいいとは言っても、どうやって調べるのがいいのでしょう。
一番簡単な方法を聞いてみました。
一戸建ての建物価値は30年で0になるとされますので、そこから計算します。
建物価格は10年分減っているので、残り20年分の価値しかないことになります。
同じような間取りの新築が3500万円(土地2000万円+建物1500万円)で売り出されていれば、
土地2000万円+(建物1500万×20/30)=3000万
が相場になります。
査定は必ず複数社に依頼
相場調べの他にもうひとつ、必ずやっておかなければならないのが、複数の不動産会社への査定依頼です。
査定の真の目的は不動産会社選びにある
一括査定サイトの注意点
複数の不動産会社に査定を依頼する方法として、便利なのが不動産一括査定サイトです。
このサイトを使えば、1回の依頼で複数の不動産会社に査定依頼ができるので、1社ずつ何回も査定を依頼しなくて済みます。
不動産一括査定サイトの注意点についても聞いてみました。
一括査定の価格は、適切な価格よりも高めに設定されていると覚えておいた方がいいですよ。
不動産査定の方法と流れ
査定を受ける前にやっておくべき事はたった2つだったので、もう覚えていただけましたよね。
相場を調べておくことと、複数の不動産会社に査定を依頼することです。
ここからは、実際に一戸建ての訪問査定はどんな方法で行われているのかを流れに沿って紹介していきます。
これから査定を依頼しようと考えていた方は、「えっ、そうなの!?」と思われるでしょう。必見です。
【今回査定してもらった一戸建て】
・購入価格2400万円
・築8年
・木造3階建
・土地面積52.66㎡
・延べ床面積84.93㎡
・最寄り駅から徒歩15分
衝撃!訪問査定は開始10分で終わる
不動産会社さんはそう言うと、おもむろに室内を見て回り始めました。
一緒について回ると、どうやら家の設備を確認して回っているようです。
なんと、訪問査定の時間は10~20分で終わってしまうのです。
実は机上査定で査定価格はほぼ確定している
室内を見て回る時間が短いからといって、適当な査定をされているわけではありません。
家の査定価格は、送ったデータを基に査定する机上査定でほとんどすべて完結しているのです。
僕たちが訪問査定で見るのは、購入希望者がこの家を見てどう思うかという点につきますね。
取引事例比較法とは
査定物件と同じエリアで、過去に売買が成約したときのデータを基に査定する方法を、取引事例比較法と言います。
過去のデータから現時点での価格を査定するため、景気や不動産情勢を踏まえた時点修正をして査定価格が算出されます。
不動産会社が見るポイントは室内の設備
不動産会社が訪問査定で見るのは、「購入希望者がこの家をどう思うか」だと言います。
最近ではトイレの壁紙が室内の壁紙と違うデザインも人気です。
訪問査定で大切なのは査定の後
ちなみに、斜め向かいの家がつい最近2500万円で売却されてますね。
ここが築8年なので、その分を差し引いても2680万円なら戦える金額ですね。
高価格で勝負できる今が売り時でしょうし、逆に売り出し価格を2480万円くらいまで下げればほぼ確実に売れるタイミングとも言えますね。
過去の売買事例などを一緒に見ながらこのような話をしていると、あっという間に30~40分が経過していました。
訪問査定で大切なのは、実は査定自体ではなく、査定後のこの時間にあるのです。
不動産会社の本音
査定価格の根拠や売却プランの説明をよく聞き、不動産会社を選ぼう
営業トークを聞いたうえでどうやって不動産会社を選ぶのが良いかを、あえて不動産会社さんに直接聞いてみました。
気になるあれこれQ&A
家の査定で気になる質問を、不動産会社さんに直接ぶつけてみました。
今回査定に協力していただいた不動産会社はこちらの不動産会社です。
Q1.訪問査定で査定価格は上がる?
家の価格は、100万円単位で上下することがほとんどです。訪問査定をして、思ってたより室内がキレイだったから、床暖房完備だったからという理由だけで査定価格が上がることはまずないですね。
机上査定の段階で、確実に売れるだろうなという価格、平均的な価格、強気な価格を用意しているので、訪問査定をした結果でそのどれで行くかを決めるという感じです。
Q2.訪問査定の前に掃除をしておいた方がいい?
掃除がされていなくても査定をすることはできます。掃除がされていなかったからといって査定価格が下がることもありません。
ただ、内覧を行う前は必ず掃除をしておいた方がいいのは間違いありません。
Q3.見られたくない押し入れの中も見せなきゃダメ?
押し入れやクローゼットを見せたくない場合は、無理に見せる必要はありません。見取り図などがあればある程度の奥行や広さはわかります。
内覧のときも別の空家に案内して「先ほどのクローゼットはこれくらいのスペースです」と案内することも可能なので大丈夫です。
Q4.壁に子どもの書いた落書きが…。査定価格に影響しますか?
壁の落書き程度では査定化悪には影響しません。タバコのせいで壁紙全体が黄ばんでいたりするとさすがに価格を落とすこともあります。
落書き程度なら、こちらから購入希望者に「クロス貼り替え分値引きしてもらいましょう」と案内することもできますよ。
Q5.訪問査定は無料ですか?
机上査定も訪問査定も、不動産会社の査定は無料で依頼することができるので安心してください。訪問査定の場合に、現場までの交通費を請求することもありません。
Q6.他の不動産会社に査定価格を伝えても平気?
他社に「他の不動産会社は〇〇円だった」と言っていただいても結構ですし、こちらに他社の査定価格を言っていただいても大丈夫です。
査定価格はあくまでも査定価格なので、他社の価格で売り出したいと売主さんが決めたのであれば、その価格で売却ができるようにサポートします。
Q7.訪問査定は日当たりがわかる昼間の方がいい?
事前に地図や見取り図で物件を把握しているので、どの時間帯にお呼びいただいても、日当たりなどを考慮した査定が可能です。
Q8.相場とかけ離れた高額な査定価格って怪しいの?
その査定をした不動産会社がどんな情報を持っているのかがわかりませんが、基本的に怪しんだ方がいいでしょう。
すでにその値段で考えている購入希望者の情報を持っているというのであれば話は別ですが。それ以外の理由なら、何の根拠もなく、契約を取りたいだけの査定価格である可能性が高いです。
Q9.できるだけ近所の不動産会社に査定を依頼する方がいい?
不動産仲介業を営む不動産会社は、売りにも買いにもお客様をもっています。中でも買いのお客様に関しては、遠方のお客様はほとんどおらず、基本的には近隣の方のみです。そうなると、おのずと近隣で家を探している人の情報が集まってくるので、彼らが捜している家の価格相場を常に肌で感じていることになります。
近所の不動産会社に査定を依頼するメリットとしては、より購入希望者の感覚に近い査定価格を教えてくれるというものがあります。
最適な価格を知るという上では、近所の不動産会社にも査定を依頼しておくのがおすすめです。
まとめ:訪問査定は不動産会社選びと心得ることが大切
訪問査定は思っていたより単純なんだと思われた方・実はその通りなのです。
準備しておくことと言えば、相場を調べておくことと複数社に依頼することの2つだけ。
実際に不動産会社が査定に来ても、家の中を見て回るのは10分~20分程度で、あとは30~40分ほど不動産会社の営業トークを聞けば訪問査定は終了します。
大切なのはこの営業トークをしっかり聞くことです。
不動産売却を成功させるために、担当者の話をしっかり聞いて信頼できるパートナーを選ぶようにしてください。