マンションを高く売るために!相場価格の活用方法と調べ方

2018/07/10 投稿 2019/07/04更新

マンションを高く売りたい。

そう考えているなら、相場価格を調べることが必須です。

中古マンションには定価がなく、売買価格は、売り手と買い手の合意によってのみ決まるからです。

そして、この合意がなされた価格こそが市場の相場価格であり、相場価格は、仲介を依頼する不動産会社を決めるためのヒントとして、大いに役立ちます。

マンションを高く売るためには、マンション売却をサポートしてくれる不動産会社の選定が重要です。

事前に相場価格を調査してから、不動産会社を決めるようにしましょう。

定価がないからこそ、いくらで売れるのかって気になるんだよな…。
家島さん、マンションがいくらで売れるのかは、実際に売り出してみないとわかりませんよ。
じゃあ、相場が分かったところでマンションが高く売れるわけじゃないんじゃ?
“相場を知っただけ“では確かに。
なんだよ~。
ただ、マンションを高く売るためには、高く買ってくれる買い手を見つけられる不動産会社の協力が不可欠です。そんな不動産会社を見極めるために、相場価格を知っておく必要があります。今回は、相場価格の活用方法とその調べ方についてお話しますね。

マンションの相場価格とは

そもそも、相場とはどういう意味なのでしょうか。

三省堂が発行している国語辞典、「大辞林」によれば、

“市場で競争売買によって決まる商品の値段・価値”

とされています。

マンションは、一軒ずつ、階層や立地、周辺環境などが異なり、同じ面積なら同じ値段、同じ間取りなら同じ値段というわけにはいきません。

需要が高まったり、希少性が上がったりすれば、その分相場価格は高額になり、逆に人口がどんどん減っていき、供給量だけが増えていくようであれば、相場価格は下がっていきます。

そのため、中古マンションの売買価格は、市場の動向によって左右される相場価格が目安になっていると言えます。

売り出すマンションの相場を知っておかなければ、マンションを高く売るどころか、マンションが無事に売却できるかどうかも危ういですよ。
でも、一軒一軒に個別性があるなら、どうやって売却前のマンションの値段を知ることができるんだ?
いちばん簡単な方法は、不動産一括査定サイトで、マンションの査定を複数の不動産会社に依頼することですね。

マンションがいくらで売れるのか知りたいなら複数の不動産会社から簡易査定を受けよう

不動産一括査定サイトは、物件情報と個人情報を入力するだけで、複数の不動産会社へ一括で査定を依頼できるサービスです。

このサービスを利用すれば、自宅でも出先でも、好きなタイミングで査定が依頼でき、しかも、利用するのにも、査定を受けるときも料金は発生しません。

まずは、物件情報を入力して、簡易査定(机上査定)と呼ばれる、データから売却価格を判断する査定を、できるだけ多くの不動産会社に依頼するのがおススメです。

簡易査定では、入力した情報を元に、周辺の取引事例や同一マンションの売却実績などから査定価格を算出してくれます。

つまり、相場価格が反映された金額を提示してくれるということです。

マンション売却ならお手の物『マンション.navi』

マンション.navi トップページ

『マンション.navi 』

『マンション.navi』のメリットは、とにかくマンションの売却に特化していること、マンションの売却と賃貸を同時に査定してもらえることです。

その他のサイトでも、売却査定と賃貸査定をそれぞれ別個にできるところはありますが、同時に最大9社まで(売却6社+賃貸3社)依頼できるのはかなり効率的です。

また、マンション売却経験者の生の声が聴ける「リアルボイス」というコンテンツもあり、実際に売却に入る前に、貴重な体験談を知ることができます。

相場価格がすぐに調べられる「マンションのWEB相場価格」も備わっており、売主へのサポートも充実しています。

じゃあ、このサイトを利用すれば、相場価格を調べなくても、だいたい相場価格に近い金額がわかるってことか!
“自分のマンションがいくらで売れそうか”だけが知りたいのであれば、一括査定サイトを利用するだけで十分です。ただし、査定価格を知って、売却することを考えているのであれば、事前に相場価格を知っておく必要があります。
なんだってー!?
査定価格は、各々の不動産会社が判断した“マンションが売れそうな金額”だからです。

査定価格は“売れる価格“ではなく“売れそうな価格“?

不動産会社が査定した金額は、した、“ウチと契約してくれればこれくらいで売れると思いますよ”という金額です。

先にもお話したように、実際にマンションが売れる価格は、買い手が現れてみないことにはわかりません。

そんな中、不動産会社は、査定したマンション自体の過去の成約実績や相場価格の情報を元に、今まで自分たちが売ってきたマンションや、現在抱えている買い手の情報などを加味して、自分たちならこれくらいの値段で売れるだろうという価格を提示してくれます。

そのため、同じマンションを査定したとしても、不動産会社によって査定価格は異なることになるのです。

その理屈はわかったけど、それと相場価格を知っておくことが、どう関係するんだ?
では、家島さんに質問です。3つの不動産会社にマンションの査定を依頼して、査定結果が、
A社:2700万円
B社:2600万円
C社:3500万円
でした。家島さんなら、どの不動産会社と契約しますか?
そりゃ、いちばん高い査定価格をつけてくれたC社一択だろ!3500万円で売れるって思ってくれているんだろ?
なるほど、では、査定を依頼したマンションの相場が、2500万円だとしたらどうです?3500万円で売りに出して、売却することができると思いますか?
そう言われると…。なんで、3500万円の査定になったのか気になってくるな。
GOOD!それが相場価格を知っておかなければならない理由です。不動産会社の中には、高額な査定価格を餌に、顧客を集めるような業者もいるのです。

相場を知って悪徳な不動産会社を見抜く

契約を取りたいためだけに高額な査定を提示して、いざ契約した後は売却活動をほとんどしない不動産会社の手口を、囲い込みと言います。

囲い込みは、不動産会社が、自ら見つけた買主と売買させたい(両手仲介がしたい)ために行う違法行為です。

他の不動産会社に情報を公開せず、高額査定をした物件を買い手がつかない物件になるまで放っておき、最後には自らが見つけた買い手の希望価格にまで値下げをさせてしまします。

このような悪事を働く不動産会社を、査定の段階から見抜くために、売却するマンションの相場価格を知っておかなければなりません。

相場価格を知っておけば、あまりにも相場とかけ離れた査定価格を怪しいと思いますよね。
たしかに…。逆に相場を知らなかったら、高額な査定価格に飛びついてしまうだろうね。
相場より高い価格で売却できるという根拠があるのなら、その不動産会社に任せてみてもいいかも知れません。ただ、相場価格と比較して、あきらかに高額な査定を提示されたら、まずは疑ってかかることですね。
不動産会社を選ぶときは、査定価格の根拠を聞いておかないといけないな。
GOOD!不動産会社の選び方について詳しくはコチラ【家を売るための重大ミッション!「不動産会社選び」の3大要素】をご覧ください。さて、相場価格の活用方法がお分かりいただけたようなので、次は相場価格の調べ方を見ていきましょうか。

マンションの相場価格の調べ方|成約価格相場がわかる4つのお役立ちサイト

マンションの相場価格を調べるには、過去、実際にマンションが売買された価格を調べていきます。

LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」や「Suumo(スーモ)」を使って、今まさに売りに出されているマンションの相場(売り出し価格相場)を調べるのも良いのですが、これらの価格は、いずれ売買が成立したときには、買い手からの値下げ交渉が入ってしまうことが多いです。

そのため、まず調べるべき相場価格は、実際に売買契約が成立した価格(成約価格相場)になります。

相場を調べるときは、出来るだけ近い条件のマンションで、最近売買が成約した事例から調べていきます。

優先順位としては、

同じマンション>同じエリアのマンション>周辺環境が似ている近隣のマンション

の順に、階層や間取りが近い部屋の相場価格を探していくといいでしょう。

同じマンションの部屋が売りに出されていたなんてことがあるのかな?
もし、同じマンションの同じ階の部屋の相場が分かれば、かなり精度の高い相場価格だと言えるでしょうね。ただ、築年数が浅いマンションだと、過去の売買実績がわからないことが多いので、同じエリアのマンションや、駅や病院、学校からの距離など、周辺環境が似ているエリアのマンションの相場価格も調べておくようにしましょう。
で、実際に相場を調べるにはどうすればいいんだ?
マンションの成約価格相場を調べるのに役立つサイトを4つご紹介しましょう。

レインズマーケットインフォメーション

レインズマーケットインフォメーションのトップページ

レインズマーケットインフォメーション

レインズ(REINS)とは、国土交通省が指定した不動産指定流通機構のデータベース、または不動産流通機構の呼称です。

そのレインズに登録された不動産の取引情報を、直近の過去1年分閲覧することができるのが、レインズマーケットインフォメーションです。

トップページからマンションの都道府県と地域を選択し、検索をかけて、売りたいマンションに近い条件の売買情報を探しましょう。

ただし、レインズマーケットインフォメーションで確認できるのは、過去1年分の成約情報のみになります。

また、成約情報から、個人または建物名が特定されないように、表示される情報には幅を持たせています。

その点を頭に入れて、相場を測る参考価格として、レインズマーケットインフォメーションから得られる情報を利用するようにしてください。

土地総合情報システム

土地総合情報システムトップページ

土地総合情報システム

土地総合情報システムは、国土交通省が運営する、不動産情報サイトです。

国土交通省は、不動産取得者に回答を依頼しているアンケートの結果を元にして、不動産取引価格情報をデータベース化しており、その情報を検索できるようになっています。

エリアからの検索しかできないので、レインズマーケットインフォメーションほど、絞り込んで検索することはできませんが、過去1年以上の取引情報も閲覧できるので、条件の近いマンションが掲載されている可能性は高いでしょう。

表示される情報も細かいので、探し出すまでは大変ですが、見つけた情報は相場を知るのに大いに役立つはずです。

マンションマーケット

マンションマーケットトップページ

マンションマーケット

マンションマーケットは、「マンションに特化」した日本最大級のマンション売買・賃貸情報サイトです。(マンションマーケットホームページより)

現在売りに出ているマンションの情報を収集できる他、過去の売買価格や、推定相場価格まで知ることができます。

また、マンション売却をサポートするサービスも備わっており、マンションの売却予定がある方なら、必ずチェックしておきたいサイトです。

マンションマーケットでは、エリアやキーワードから検索することができます。

掲載数がまだ多いとは言い切れない状況ですが、掲載マンション名も公開されており、ピンポイントで売却したい物件が見つかる可能性もあります。

ホームズプライスマップ

ホームズプライスマップ

ホームズプライスマップ

ホームズプライスマップは、全国470万戸のマンション売却参考価格を、地図上で視覚的に探すことができる新しいサービスです。

2018年の5月には全国対応になり、全国様々なエリアにあるマンションの参考価格情報を手に入れることができるようになりました。

掲載物件数ナンバーワンの不動産ポータルサイト、「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」に蓄積されてきた膨大なデータをもとに、立地要素、時間要素、物件属性要素という3つの要素を用いて独自に算出された価格です。

前述した3つのサイトは、過去の成約価格を知ることができるサイトでしたが、ホームズプライスマップは、過去の掲載物件の情報以外の参考価格も調べることができます。

地図上で、お住まいのマンションを見つけたら、あとは所在階、専有面積、間取りを入力すれば、今売却したときの参考価格も表示されます。

また、表示されたページから、そのまま一括査定を申し込むこともできるので、

相場を知る→不動産一括査定→不動産会社の選定

という流れを作りやすいです。

マンションを売ることを意識しているなら複数の不動産会社から訪問査定を受けよう

相場価格を知ることができる4つのサイトをご紹介しましたが、相場価格は、あくまで過去の売買取引のデータを基にしているため、今から売りに出すアナタのマンションが、調べた相場価格通りに売れるとは限りません。

マンションは一軒ごとに、使用状況などが異なり、個別性の高い財産だからです。

なので、実際にマンションを売りに出す前には、不動産一括査定サイトを使って、訪問査定を受けて、マンションの内部までしっかり査定してもらうようにしましょう。

訪問査定は3社程度に依頼する

簡易査定の場合は、できるだけ多くの不動産会社に査定を依頼する方が良いとお伝えしましたが、訪問査定の場合は、多くても3社に留めておく方がおススメです。

実際にマンションに担当者を招いて行う査定のため、あまりに多くの不動産会社に依頼すると、売主自身が対応に困ってしまいます。

かといって、1社だけに依頼すれば、査定の基準がその1社の物差しだけになってしまいますので、簡易査定を依頼した不動産会社の中から、3社に絞り込んで、訪問査定を依頼するようにしましょう。

でも、どうやって3社に絞り込むんだ?
ここで、事前に調べておいた相場価格が役に立ちます。

相場価格を使って不動産会社を絞り込む

不動産一括査定サイトを使って、簡易査定を複数の不動産会社に依頼すると、不動産会社によって査定価格にばらつきがあることがわかると思います。

その中から、事前に調べておいた相場価格と照らし合わせて、訪問査定を依頼する不動産会社を絞り込みます。

まずは、いちばん高い金額を提示してきた不動産会社ですね。その価格が、相場価格を大きく上回っているようであれば、なぜ相場より高く売れると思ったのか、その根拠を直接聞きだしましょう。
訪問査定は、マンションを直接査定されるだけじゃなくて、売主が不動産会社を査定するときでもあるんだな!
GOOD!その通りです!

 

また、相場価格より低い査定価格を提示してきた不動産会社にも、訪問査定を依頼するようにしましょう。

もしかすると、マンションの売却価格が近々下落してしまうような情報を持っている不動産会社なのかもしれません。

こちらも、訪問査定時には、そういった情報を持っているのか、それとも販売力が乏しい不動産会社なのかを見極める必要があります。

なるほど…。相場価格を知っておかないと、聞き出せそうにないな。
相場価格は、家がいくらで売れるのかを教えてくれるだけじゃないのです。

不動産一括査定サイトの賢い使い方はコチラ【家を売るなら必見!不動産一括査定サイトを賢く利用する方法とは?】にまとめてありますので、ご覧ください。

家を高く売るための不動産一括査定サイトの賢い使い方

相場価格を活用して満足のいくマンション売却を(まとめ)

相場価格の活用方法と調べ方についてお話してきましたけど、いかがでしたか?
ありがとう!相場価格は、マンションがいくらで売れるのかを知るための情報だと思っていたけど、それだけじゃなくて、不動産会社を選ぶときにも必要な情報だってことがわかったよ!
GOOD!その通りです!
マンションがいくらで売れるのかが知りたいだけなら、初めから不動産一括査定サイトで複数の不動産会社に簡易査定を依頼すれば済むけど、マンションを高く売るためには、マンションの成約相場価格を知っておかないとな!
今回おススメした4つのサイト、
・レインズマーケットインフォメーション
・土地総合情報システム
・マンションマーケット
・ホームズプライスマップ
を是非活用してください!
ありがとう!まずは、マンションの相場を調べてから、不動産一括査定サイトを使って不動産会社を選んで、満足のいく売却を成功させてみせるよ!