マンションの訪問査定を受けてわかった訪問査定を受けるべき本当の理由

2019/02/22 投稿 2019/02/25更新

不動産会社さんと談笑

今回の記事は、「家売る幸作」の主人公の一人家島幸作が、実際にマンションの訪問査定を受けてみてわかった訪問査定を受けるべき理由をストーリ形式でお伝えします(リアルな体験談です)。

訪問査定を受けるべき理由はたった1つ。しかし、それがマンションを高く売る上で最も大切なことでもあります。

これからマンションを売ろうとしているみなさん、まずは気楽に読んでみてください。

この記事を読めば、「マンションを高く売るために訪問査定を受けてみよう!」と思うはずです。

エピソード1:訪問査定を依頼しよう

みなさん初めまして!

 

おれの名前は家島幸作(いえしまこうさく)。

一応このメディア「家売る幸作」の主人公ってことになっています。

このメディアを見てくれている人と一緒で、自分の家を高く売りたいと考えていて、今回は自宅のマンションを不動産屋に査定してもらうことにしたんだ。

まずは一括査定を受けてみた

スマホで一括査定に挑戦

一括査サイト「イエウール」で一括査定してみました

訪問査定を受ける前に、まずは不動産一括査定サイトを使って、複数の不動産会社に査定を依頼してみることに。

一括査定サイトを使うと、我が家を査定してくれる不動産会社を何社かピックアップしてくれるから便利なんだよな。

あまりにもたくさんの不動産屋に依頼すると連絡を取り合うのが面倒なので、今回は3社に依頼をすることにしてみた。

不動産屋の対応や査定価格はそれぞれ違っていた

不動産会社によって査定結果の伝え方は様々。いきなり電話をかけてくるところもいれば、メールで結果を教えてくれるところも。

仕事もあり、ゆっくり見ていられるのが休日しかなかったので、次の土曜日までに査定結果を郵送して欲しいって3社に伝えたのはいいんだけど…。

家島家に届いた査定資料たち

家島家に届いた査定資料たち

これらが届いた査定結果。

うーん。どこの業者の価格も幅があるし、素人のおれが読んでみてもいまいちよくわからないなあ。

 

敬子(幸作の妻):だったら、不動産屋さんに直接説明してもらえばいいんじゃないの?

それもそうだな!じゃあ担当者の顔写真付きの査定書をくれたこの不動産屋に来てもらおう。

てなわけで、おれは一括査定を依頼した3社の中から1社の不動産会社を選び、来週土曜の11時に訪問査定に来てもらうよう依頼することにしました。

エピソード2:訪問査定は玄関から始まっている

訪問査定の当日。時刻は10時45分。

なんだか緊張するなあ…。おれ、エントランスで不動産を待っとくよ。

 

敬子:あなたが緊張したって家の値段は変わらないわよ。いってらっしゃい。

そんなことを言われても、訪問査定なんて初めてだから緊張するものは緊張する。

エレベーターで1階まで降り、エントランスの扉を開けると、すでに担当の人がエントランスの目の前までやってきていた。

こんにちは!今日はよろしくお願いします。
初めまして。こちらこそ、よろしくお願いいたします。

ピシっとセットされた髪型が、いかにもできる営業マンを思わせるその人は、しっかりと私の顔を見てにこやかに挨拶をしてくれた。

もしかしてお待たせしてしまいましたか?ずいぶん早くからいらしてたんですね。
いえいえとんでもないです。先にエントランスと駐輪場、駐車場なんかを見させてもらっていました。

部屋まで案内をする間、他愛もない話でもと思っていたのだけれど、もうすでに査定がスタートしていることに驚いて次の言葉が出てこない。

マンションの場合、室内はもちろんのこと、管理の状況というのも大事なポイントになります。例えば自転車がキレイに整列した駐輪場なら住んでいる人もきちんとした方達なんだと安心できますよね。
なるほど…!
そういったことを先に確認させてもらって、内覧のときに駐輪場や駐車場を案内するかどうか作戦を考えておくんです。
(すごい!この人はまだ査定をしに来ただけなのにもう内覧のことまで考えているんだ…)

マンションの訪問査定は室内を見られるだけではなく、エントランスから見られているだなんて驚きだった。

(内覧の前には、エントランスや駐輪場をきれいにしておこう…)

エピソード3:査定の前にはアイスブレイク

こちらですどうぞお上がりください。
ありがとうございます。では失礼します。

 

室内に案内するとすぐに査定が始まるのかと思いきやそうではなさそう。妻は何も出さないのは悪いと思ったのかコーヒーを用意していた。

お砂糖かミルクは?ブラックで飲まれますか?
ありがとうございます。ではブラックでいただきます。
訪問査定って、室内に入られた瞬間から始まるのかと思っていましたよ。
初対面の人が、部屋に来ていきなり室内をうろうろし始めたら嫌じゃないですか?
それは確かにそうですね(笑)あっ、どうぞおかけください。

大きな名詞を見せる不動産会社さん

立ち話もなんなので、不動産屋さんにも座ってもらった。すると、不動産屋さんはある用紙を取り出した。

そこには不動産屋さんの名前やイラスト、プロフィールが書かれており、不動産屋さん曰く「大きな名刺です」とのこと。

たしかに名刺にしてはデカすぎる(笑)

へぇー!こんなの作ってるんですね!好きな建物はパルテノン神殿…。歴史が好きなんですか?
実はわたし、理系出身の不動産営業マンでして、大学時代は建築工学を学んでいたんですよ。だから歴史的な建造物も大好きで。
なるほど~!

 

…なんて他愛もない話をしているうちに、不動産屋を出迎える前に抱いていた不安や緊張はどこかへ消えてしまったみたいです。

エピソード4:訪問査定スタート!メインは室内よりも設備

ペンとボードを取り出した不動産会社さん

5分ほど談笑したところで、不動産屋さんはカバンからボードとペンを取り出しました。

まずはリビングから査定

では、さっそく査定を始めていきますね。
ありがとうございます。よろしくお願いします。

 

不動産屋さんは立ち上がり、ぐるりとリビングを見渡しながらゆっくりと室内を見ていきます。

ここは元々2部屋だったのを1部屋にしているんですね。たしかにこの方がリビングに圧迫感もないですし、キッチンからの眺めも開放的になりますよね。
ああ!そういえば伝え忘れていましたスイマセン…。でもどうして元々2部屋だったってわかったんですか?
机上査定の段階で、新築時の図面を用意していましたから。あるはずの仕切りがないのですぐにわかりましたよ。

そういうと不動産屋さんは、ボードに挟んだ新築時の図面を見してくれました。

なるほど…。でも逆に言うと、訪問査定をしないと気づけない部分でもあったわけですね(伝えてなかったおれが悪いんだけど…)。
新築時の図面だけではわからなかったですね。まあ、この程度の違いなら査定価格が大きく変わるということはありませんが、簡易査定ではわからない部分ではあります。ちなみに、事前に教えてくれる人は少ないですから安心してください(笑)
あっ、そうなんですか?
住み続けているとそれが当たり前になってしまうんでしょうね。あっ、あそこもいいですね、「カーテンボックス」

カーテンボックスの良さを教えてくれた

カーテンボックス?
最近だと、建築コストを下げるためにカーテンレールをつけているだけのマンションもありますから。つまりここなら、建築コストをかけて建てられたマンションとしてアピールすることができるんですよ。
そうなんですね!?全然知らなかったなあ…。

 

くりぬかれた天井

くりぬかれた天井

床に設置していないシューズボックス

床に設置していないシューズボックス

その他にも、床に設置していないシューズボックスや、くりぬかれた天井などは、コスト削減のために近年減ってきているそうです。

まだ契約したわけじゃないのに、そんな細かい情報まで教えてくれるんだなと感心しました。

キッチンは特に女性が気になるポイントです

キッチンを見る不動産会社さん

リビングをひと通り見終わり、キッチンへ移動する不動産屋さん。

この食洗器って、使っていますか?

 

敬子:いやそれが、食洗器を使うのになんだか抵抗があって…。結局食器入れになってますね。

実はキッチンに備え付けられている食洗器って、けっこうな割合で使っていない人が多いんです。なんで家島さんのような使い方をしている人が多い印象がありますね。
たしかに、別に洗うのに使わなくても、濡れた食器を置いておけるだけでも便利なんだよな。
ただ、売り出すのなら何回か使っておいた方がいいですよ。適度に使ってある方が壊れにくいので。
そうなんですね!それは聞いておいてよかったなあ。

 

女性はキッチン!男性は景色?

とくに女性の方はキッチンを重視される傾向が強いので。使えるものは使える状態にしておいたほうがいいですね。
やっぱり女性は見ているんですね、キッチン。
一方で男性は部屋の広さとか、外の景色でテンションを上げている人が多いですね。だから夫婦で内覧に来られると、全然違う場所を見ていることが多いですよ(笑)
あっ、わかる気がするなあ(笑)

 

お風呂やトイレも見ているのは設備です

お風呂をチェックする不動産会社さん

キッチンに続いて、同じく水回りの浴室へ。

この日のために浴槽も床もきれいに仕上げておいたのに、不動産屋さんがみているのは浴室乾燥機や浴室暖房、そして窓でした…(泣)

浴室に取り付けられた窓

浴室に取り付けられた窓

 

浴室に窓があるのはポイントが高いですね。新築時の図面を見ていると、窓が設置されていなかったようなのですが。

 

敬子:浴室の窓だけは絶対に欲しいって言ったんです!それだけが私のこだわりだったので。

不動産屋さんが査定で見ていくのって、設備が中心なんですね。
そうですね。とは言え、どんな設備があるかは図面で確認できるので、それがちゃんと機能しているかどうか、図面に記載されていない変更点がないかどうかをチェックしています。
(ぴかぴかになるまで掃除したたおれの努力より、購入時の妻のわがままの方が査定に影響するんだなあ…)

開かずの間があっても大丈夫

では続いてこちらの部屋を…

 

敬子:ああっ!待ってください…。そこは子供部屋で、ちょっと今はお見せできる状態ではないというか…。

そんなこと言っていたらちゃんと査定してもらえないんじゃないか?
大丈夫ですよ!図面を見れば広さはわかりますし、特に変わったことがないのであれば大丈夫です。
変わったことはないです…。ただ子供が散らかしていて、見せられるような状態ではないだけで…。
大丈夫ですよ!洋室を見ても金額に影響することは特にありませんから。ただ内覧のときはできるだけ全ての部屋を見てもらえるようにしておいてくださいね(笑)
はい、そうしておきます…。

 

訪問査定の最後はヒアリング

不動産屋さんの査定が始まってから30分くらいたったかな。

ひととおり見終わった様子の不動産屋さんが、何か気になることはないかと尋ねてきました。

そうだなあ…。何カ所か壁紙が剥がれてしまっているところがあるんだけど、それって大丈夫ですかね?
壁紙は引渡の前にすべて張り替える計算で価格を算出していますから大丈夫ですよ。中古のマンションなので壁紙や床に劣化が見られるのは仕方がないことですから、安心してください。

 

敬子:あと、この部屋って西向きだから西日が強烈なんですよ。カーテンを開けているとテレビなんか見えないくらいで…。

西日が強いことについて相談

 

なるほど…。その点については内覧に向けて対策を相談しておきましょう。買い手さんが売り手さんに聞きたいことってほとんどが「住んでいて嫌だったこと」なんですよね。そこを上手く回答できるかで購入するかしないかも決まります。
「西日が強烈でテレビが見えないくらいなんです」って言ってしまうと、マイナスでしかないですよね…?
そうですね…。なのでそこは「お昼から洗濯をしても日の当たる時間が長いんです」とか、「夕日が沈んでいくのが見えてきれいですよ」とか、西日が強烈というデメリットをメリットに変えれるような説明を用意しておくのがいいですね。
なるほど!そう言われると、西日が強いのも悪くないと思えますね。

不動産屋さんの言葉に思わず唸るおれ。たしかに、営業マンは家の良いところしか言わないから、売主本人には悪いところを聞きたい人が多いはず。

不動産屋さんと、事前に「住んでいて不便だったことやデメリットに感じたこと」を共有しておけば、内覧本番でぼろを出さずに済みそうな気がしました。

実際の査定時間は30分程度

和室を見る不動産会社さん

不動産屋さんがリビングを見始めて、ヒアリングのためまたリビングに戻ってくるまで、かかった時間は30分程度。

訪問査定では付帯している設備が機能しているかどうかと、机上査定との誤差を確認しているような印象を受けました。

もっと室内の隅からすみまでチェックされるものだと思っていましたよ(汗)
私たちは建築家ではなく、売却の専門家なので。基本はこの家に購入希望者がやってきたときにどこを見てどう思うかというのを見ています。
それがつまり、室内に備え付けられた設備がちゃんとしているかどうかってことなんですね。

エピソード5:机上査定と訪問査定で査定額はそんなに変わらない?

査定結果について話す不動産会社さん

査定が終わり、いよいよ査定額の発表です。

ありがとうございました。では先日お送りさせてもらった資料をもとに、今回査定させていただいた家島さま宅の査定結果をご説明いたします。
ありがとうございます!よろしくおねがいします。

 

まずは査定価格の根拠から

資料をひとつひとつ丁寧に解説してもらう

不動産屋さんは事前に送ってくれていた査定資料を1ページずつ丁寧に説明してくれました。

まずは同じマンション内で、現在売りに出されている部屋がないこと。同じマンション内に売り出されている部屋があると、価格に大きく影響があるみたい。

確かに、同じマンション内で売り出し中の物件があり、しかも同じグレードの部屋となると、価格も揃えておかないと比較されちゃうよな。

裏を返せば、同じマンション内で売り出し中の物件がないときが、マンションの最適な売り時って言えそうです。

続いて過去に売買された同じマンション内の物件の成約価格。

直近4年以内(平成26年~)で価格の上昇があるようで、平成26年以前と以後にわけて売買事例のサンプルを教えてくれました。

(ひとりで眺めているだけだと全然理解できなかった査定書も、直に説明してもらえるとわかりやすいな)

また、同じマンションだけでなく、近隣の中古マンションの売買事例や、新築マンションの売り出し事例なども紹介してもらい、徐々に頭の中に「じゃあうちはこのくらいの価格かな」という数字が浮かんできた。

机上査定と訪問査定で金額が変わることはレアケースなんです!

以上の理由から、家島さまのお宅は2880万円で売却できるのではないかと考えます。
ありがとうございます!って、あれ?その金額だと、机上査定で算出してもらった価格とまったく同じですよ?訪問査定を受けたら、金額って変わるものじゃないんですか?
訪問査定の後に、机上査定の価格が変わるケースはほとんど稀ですよ。
なんだってー!?じゃあいったい何のために訪問査定を受けているんだ-!

そう、訪問査定を受けた後も、貰っていた資料通りの査定価格のまんま。

簡易査定で提示された価格と、訪問査定で提示される価格が一緒だったら、「わざわざ訪問査定を受ける理由って何なんだろう?」って思うのも当然でしょ。

訪問査定を受けた方がいい理由はたったひとつ、売主様が納得して、マンションの売却を任せられる・信頼できるパートナーを選ぶためです。

エピソード6:訪問査定はマンション売却のパートナー選び

真剣に話を聞く幸作

信頼できるパートナーを選ぶためですか?
そうです。マンションを買うときは、正直誰に頼んでも手に入る結果は同じです。けれど、マンションを売るときは誰が売るかで結果が大きく左右されます。簡易査定の結果だけでは、担当営業マンがどんな人物なのかわかりません。だから訪問査定を依頼して、直接営業マンに会って確かめるんです。

訪問査定は売主に主導権がある

じゃあ極端な話、訪問査定はマンションを査定してもらうんじゃなくて、こっちが不動産会社を査定するためのものだと考える方がいいんですかね?
その考え方でいいと思います。訪問査定に対して、売主さんが構える必要なんてないんです。「さーて、どんな奴が来るんだろう。楽しみだな!」くらいの気持ちでいてもらって大丈夫ですよ。たくさん依頼しすぎると、追客の対応が大変ですけどね(笑)
それを不動産屋さんが言っちゃうんですね!
不動産マンにとって訪問査定は、営業のアポと同じですからね。だからこそ、主導権は売主さんが持っているんです。会って話して、「波長が合うな、信頼できるな」と思った営業担当を選ぶようにしてください。

信頼された分だけ不動産屋も頑張る

訪問査定を受けた方がいい理由がわかりました!マンションを高く売るための信頼できるパートナーを決めるために、訪問査定は欠かせないということですね。
そのとおりです。われわれも売主さんに信頼していただいた分、高く売らなきゃと思いますから。たまに家の鍵まで預けてくれるオーナーさんもいるんです。そこまで全幅の信頼を置いてくれると、「絶対高く売ってやるぞ」と思いますね。

エピソード7:訪問査定を終えて|訪問査定Q&A

不動産会社さんと談笑

査定価格を教えてもらい、いろいろと話を伺っていると、査定を開始してからトータルで1時間ほどが過ぎていました。

訪問査定とは言っても、実際査定をする時間と、査定の後に話を聞く時間はほぼ同じ。むしろ査定後にいかに不動産屋さんとコミュニケーションを取るかが大事だと言えます。

ということで、不動産屋さんに気になったことをいろいろ聞いてみました。

訪問査定の前に用意しておくべき資料はある?

そういえば、今回は急にお願いしたのでなにも用意してなかったんですけど、訪問査定を受ける前に売主が用意しておいた方がいい資料ってあるんでしょうか?
そうですね…。管理費と修繕積立金の額がわかる書類があれば嬉しいですね。だいたいは予想してくるんですが、そこに差があると査定額にも影響するので。
管理費や積立金が査定額に影響するんですね!?
中古マンションを買う人は基本住宅ローンを組んで購入されます。その上で、月々いくらまでなら支払えるという計算のもと、購入するマンションの予算を決めているんです。
たしかに自分もそうだったような。
例えば月々12万円まで払える人が、月の支払いが10万円の住宅ローンを組んでいる場合、管理費と積立金の合計は2万円でなければなりません。もし管理費と積立金の合計が3万円だとしたら、家単体の値段では予算内にいたとしても一気に予算オーバーです。
年間にして12万、35年ローンなら420万円もオーバーすることになりますね。
管理費や積立金は過去の情報から調べられるんですけど正確ではない場合があるので、その2つがわかる資料は用意しておいた方がいいですね。あとは固定資産税がわかる資料があれば大丈夫です。
その2つなら役所に取りに行ったりしなくてもいいし、特にこっちが手間をかけて用意しなければならない資料はなさそうですね。
だから気軽に訪問査定を依頼していただいて大丈夫ですよ。

その他、価格に影響はありませんが、管理規約や総会の議事録などがあれば尚良しとのことでした。

本当にリフォームしなくて大丈夫?

マンションを売却する上で気になるのはリフォームをしておくべきかどうか。その点も聞いてみました。

キッチンは特に女性が気にするポイントだと聞きましたけど、使用頻度が高くて劣化しやすい場所でもあると思うんです。フルリフォームしておく方がいいんですかね?
それはおすすめできません!キッチンをフルリフォームするとなると、70~80万円くらいかかるので、それを価格交渉分として残しておく方がいいですよ。
そうなんですね!?初めからぴかぴかのキッチンにしておく方が売れやすいのかと…。
中古マンションを買う人の多くは、初めてマイホームを持つ方です。どうせ新しいキッチンを入れるなら、自分の思い通りにリフォームして夢のキッチン手に入れたいんですよ。
なるほど…。それもそうですね。
逆に売主さんが施すリフォームは、マンションを売るための最低限のものになってしまいがちです。たしかに売りやすくはなるかもしれませんが、営業マンの腕次第でどうにかなるレベルなんで安心してください。
おおっ!なんて頼もしい!!
腕のない営業マンほど、楽に売却できるからってリフォームをすすめます。そこで不動産会社の良し悪しを判断してもいいかもしれませんね。後からショールームや新築にお連れして「さっきの部屋のキッチンもリフォームすればこんな風にできますよ」と説明できますから。任せておいてください。
(ほ、ほれてまうやろー!!?)

 

ちなみに、人工大理石の天板を削ってきれいにするくらいなら20万円くらいで済むそうです。それくらいならやっておいてもいいかも知れません。

媒介契約はどうすればいいの?

不動産会社と結ぶ媒介契約には複数社と契約することができる一般媒介契約と1社としか契約できない専任媒介契約、専属専任媒介契約の専任系媒介契約があります。

それならパートナーを選ばずとも、一括査定で依頼したすべての不動産会社と一般媒介契約を結んでしまえば楽な気がしてきますよね?そのことについて聞いてみると納得の答えが返ってきました。

たしかに、一般媒介契約を結べば、不動産会社同士で競争が起きるという見方もできますが、この競争は誰が高く売るかの競争ではなく、誰が早く売るかの競争です。
どういうことですか?
一般媒介契約は、いちばん最初に売買契約を成立させた1社のみが仲介手数料という報酬と手にできる契約です。そのため、他社に先を越されてしまうとそれまで使った費用が回収できず、赤字になってしまいます。
そうなると頑張った分だけ損をしてしまう可能性が出てきますね。
赤字を出すくらいならなにもしない、もしくは安くてもいいから他社より先に買い手を見つけたいというのが一般媒介契約を結んだ不動産会社の本音なんです。だから私は、他社さんと契約される場合でも、専任系の媒介契約をするよう売主様にすすめています。
だから不動産屋を見極めることが売主には必要なんですね。訪問査定を受けて、直接営業マンに会って判断する必要があると。
その通りです。電話が上手い人、資料作りが上手い人それなら合わなくても判断できます。けれど、家を高く売るのが上手い人は、会ってみなければわからないんです。
話してみると、相手がどんな人物なのかってわかりますもんね。
その通りです。それに、売り出し価格は売主様で決めることができるので、どうしてもこの金額で売りたいという価格が決まっているのならそれを伝えてもらえれば、不動産会社はその価格で売れるように努力します。遠慮せずになんでも相談してもらいたいですね。

家売る幸作_マンションエキスパート様インタビュー記事リンク用バナー

今回家島幸作のマンションを査定してくれた不動産会社はこちらの記事で紹介しております。

たくさん貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

まとめ:マンションを高く売るなら訪問査定を必ず受けるべし

今回不動産会社にマンションを査定してもらって分かったことは、マンションを高く売りたいなら、訪問査定を通じて、不動産会社を見極める必要があるということです。

見極めると言うとハードルが高いように感じますが、不動産会社さん曰く「波長が合う人」を選ぶのがいいとのことでした。

また、「大事なのは査定価格の高さではなく、成約価格の高さですくれぐれも査定価格だけで不動産会社を選ばないようにしてください」ともおっしゃっていました。

査定価格の高さで不動産会社を選んだ売主さんの家が、どんどん値下がりしていくのを何度も見てきたという話も聞くことができ、とても説得力のある言葉でした。

だからこそ、他社より低い査定価格になろうとも、正確な価格を提示することを心がけているそうです。

訪問査定を受けて見なければ、聞くことができなかった話をたくさん聞くことができて、本当に良かったと思います。

その他の不動産会社の話も聞いて、売却を任せる一社を選びたいなという気持ちになりました。

不動産会社をそんなに知らないという方でも、イエウールなどの不動産一括査定サイトを使えば、手軽に複数の不動産会社に査定を依頼することができます。

マンションを高く売るためにも、訪問査定を受けて、信頼できるパートナーを見つけてください。