家を売るとき必ず知っておきたい5つの注意点

2018/04/17 投稿 2019/02/27更新

家を購入するときは、一生の住まいと思って選んだ家を売るときがくるなんて考えもしなかったでしょう。

なので、いざ家を売るときが来ても、何をどうすればいいのかわからない方が多くいらっしゃいます。

ここにいる家島幸作もその一人。

今日も不動産アドバイザーの三軒茶屋久美の指南を受けている様子です…。

今日は、家を売るための基礎知識として、知っておいてもらいたい5つの注意点をお伝えします。
5つも注意しなきゃいけないことがあるのかい?
もちろん、なんでしたら家を売るためのすべての行動に気をつけていただきたいですけどね。今回は、事前の準備、家を売るのにかかる期間、家を売るのにかかるお金、売買契約、不動産会社選びについての注意点を学んでいきましょう。

注意すること①事前の準備

家を売る前にはしっかりと準備をしておくことが大切です。

事前の準備が売却の成否を左右すると言っても過言ではありません。

必要書類をそろえる

家を売るためには必要な書類がいくつかあります。

必要書類 入手方法 タイミング
登記簿謄本
(登記事項証明書)
法務局の窓口 売却前
家の図面、仕様書、
購入時のパンフレット
自宅にない場合は施行会社や不動産会社 売却前
住宅ローン償還表、
ローン残高証明書
金融機関から送られてくる 売却前
購入時の売買契約書、
重要事項説明書
自宅にない場合は施行会社や不動産会社 売却前
土地測量図 法務局の窓口 売却前
境界確認書 隣接する土地の所有者と合意して作成 売却前
地図・公図 法務局 売却前
本人確認書類 売主所有の免許証など 売却前
マンションの管理規約、
議事録、 長期修繕計画書
マンション管理会社から 売買契約締結時
印鑑証明書 最寄りの市役所 売買契約締結時
住民票 最寄りの市役所 売買契約締結時
登記済権利書、
登記識別情報 (権利書)
法務局から取得時に交付される 売買契約締結時
建築確認済証、
検査済証
購入時に売主(不動産会社)から交付される 売買契約締結時
抵当権抹消申請書 金融機関より 売買決済時
登記関連の書類 司法書士が作成 売買決済時
固定資産税評価証明書、
固定資産税納税通知書
都税事務所、県税事務所、毎年5月に税務署から郵送される 売買決済時
預貯金口座情報 売主所有 売買決済時

全てが必ず用意しなければならないわけではありませんが、出来るだけ一式そろえておくと、売却がスムーズです。

特に登記情報には注意してください。所有者の登記情報が物件購入時から変わっている場合、家を売ることができません。
相続した家を売ろうとしているなら注意しておかないとだね。
GOOD!登記情報は個人でも変更できるので、市役所などに問い合わせてみましょう。

家の現況を確認する

自分が売り出す家の現況は、必ず確認しておきましょう。

一戸建ての場合、家の建っている土地が現在の建築基準法でどのような扱いを受けるのか要注意です。

また、室内をできるだけキレイな状態にするため、掃除や整理整頓をしておきましょう。

売主が一番家のこと知っていなければなりません。不動産会社や購入希望者に魅力を伝えるためにも、お家の現況は隅々までチェックしておいてください。
伝え忘れがないように、注意しておくよ!

住宅ローン残債を確認する

住宅ローンを利用して購入した家には、銀行などの金融機関に抵当権があります。

そして、家を売るときには残った住宅ローンをすべて完済して、抵当権を抹消しなければなりません。

抵当権とは、住宅ローンの支払いが滞った場合に、該当する不動産を差し押さえて競売にかけ、債務を回収することができる権利です。

住宅ローンの返済には、家の売却金をあてることができます。売却後の資金計画のためにも、いくら住宅ローンが残っているのかは把握しておいてください。
ちなみに、住宅ローンが払えなくなったらどうなるの?
住宅ローンを滞納してしまうと、債権(ローンを回収する権利)が金融機関から債務回収会社に移ります。そして、家が競売にかけられ、強制的な債務の回収が行われます。
おっかない話だな。
どうしても住宅ローンが支払えなくなった人のための救済処置として任意売却という方法があります。ただし、誰もが気軽に利用できるわけではなく、利用するとブラックリスト入りしてしまうため、そうならないように注意してください。

相場価格を調べる

家を売りたいと思った方は“我が家はいくらで売れるのだろう・どれくらいの資産価値があるのだろう”と気になっていることでしょう。

いくらで売れるのかは、事前に相場を調べることでおよその見当がつけられます。

相場を知っておくことは、資金計画を立てたり、売り出し価格を決めたり、不動産会社を選んだりするときにも役立ちます。

相場価格には、売り出し価格相場、成約価格相場、査定価格相場の3種類があります。特に、実際に売買が行われた価格である成約価格の相場は必ず調べておきましょう。成約価格相場は、「レインズマーケットインフォメーション」「土地総合情報システム」といったサイトで調べることができますよ。
査定を受けるまでには必ず調べておくよ!

注意すること②家を売るのにかかる期間

一般的に、家の売却には3ヶ月~6ヶ月の期間が必要だと言われています。

アットホーム株式会社の調査には、売り出してから売却までの期間はマンションで6ヶ月、一戸建てなら11ヶ月、平均して8ヶ月だったというデータもあります(2015年|中古物件の“売り手”と“買い手”のキモチ調査より)。

家を売った後のことも考えて、どれくらいの期間で売らなければならないのかも注意しておきましょう。

家を売る流れ

家を売る流れには、

売却準備(物件の査定→不動産会社選定→売り出し価格決定)
売却活動(不動産会社による広告掲載→購入希望者の内覧→買主との価格交渉)
契約引渡(売買契約締結→決済と移転登記手続き→買主へ引き渡し)

があります。

売主として注意しておきたいのが、購入希望者の内覧です。内覧とは、家を買いたいと思った方に、実際に家の中を見学してもらうことを言います。
家の魅力を直接買い手に伝えるチャンスってことだな!
GOOD!その通りです!

 

どうしても早く売りたい時の買取

家を売るために長い期間を確保できない、とにかく早く売らなければならないという方には不動産会社に買取を依頼するという手段があります。

買取であれば、買い手が現れるのを待つ必要もなく、家を売却することができます。

もちろん、仲介手数料を不動産会社に支払う必要もありません。

ただし、買取の場合は、市場売却価格の60~70%程度の金額になるので注意してください。
そんなに安くなるの?
不動産会社は、買い取った家をリフォームやリノベーションをして売り出すことで利益が入ります。買い取っただけではなんの利益もないので、買取価格はどうしても安くなってしまいますね。
どうしても早く売りたい人の最後の手段か。
不動産会社の中には、買取保証制度をとっている業者もあります。あらかじめ決めておいた売却期間で売り切ることができなければ、買取ですぐに売ってしまうというのも一つの手です。

住み替え(買い替え)のときはタイミングに注意

住み替えのときは、家を売るのが先か、買うのが先かで迷われる方が多いです。

結論から言いますと、住み替えでは家を売るのを先にする方がおススメです。

購入から先に進めてしまうと、家の売却に時間がかけられず、売却金を購入資金にすることができなくなる可能性があります。

住み替え先の購入資金を用意することができないのなら、売り先行で住み替えを進めていきましょう。

住み替えローンを利用する際には、さらにタイミングに注意してください。住み替えローンを利用するためには、家の売却と購入の決済を同時に行う必要があります。
かなりシビアな調整が必要だね。
住み替えローンは便利ではありますが、売却と購入の進み具合を注意して利用しなければなりませんね。

注意すること③家を売るのにかかるお金

家を売るのにはかなりの費用がかかります。

さらに、売却金額によっては、多くの税金を納めなければいけないこともあります。

家の売却価格がすべて手元に残るわけではないので注意してください。

家を売ってかかる費用

家を売るためにはかなりの費用がかかります。

具体的には、

・不動産会社への仲介手数料(売却金額×3%+6万円+消費税)
・印紙税(1000円~6万円)
・住宅ローンの完済と抵当権抹消登記費用(およそ2~3万円)
・その他、引越し代、ハウスクリーニング代など

があります。

仲介手数料や印紙税は家がいくらで売れたのかによって変動します。抵当権抹消登記については、司法書士に依頼することになるので、その報酬だと考えてください。
けっこうかかるもんだな…。
売却金のほとんどをローンの完済にあてることもありますから、注意して資金計画を立てるようにしましょう。

家を売ってかかる税金

家を売って売却益があった場合、売却益に見合った譲渡所得税を納めなければなりません。

売却益とは、購入金額より高い金額で売れたことで得られた利益のことを言います。

ただし、譲渡所得税を計算するときは、購入した金額をそのまま当てはめるのではありません。

購入した金額に、購入にかかった諸費用をプラスし、経年によって劣化した価値(減価滅却相当額)を差し引いた価格(取得費)と比較することになりますので、計算方法に注意してください。

また、譲渡所得税は、売却した家の所有期間の年数によって税率が変わります。

5年以内の場合は39%(短期譲渡所得税)、5年と1日以上の場合は20%(長期譲渡所得税)となります。

マイホームを売って譲渡益があった場合に関しては、ほとんどの場合で税金が控除されます。ただし、税金が控除される場合でも確定申告が必要になるので注意してください。
そのことを忘れていたら損をしてしまうな…。気をつけます。

注意すること④売買契約

家の売買ほど高額なやりとりになれば、口約束でというわけにもいきません。

その際には売買契約書を作成し、売主と買主との間で食い違いがないようにします。

ここまでくれば安心と思うかも知れませんが、最後まで気を抜かずにいましょう。

購入手付金

売買契約を結ぶときには、買主から売主へ手付金が支払われます。

手付金は、売却価格のおよそ10%程度が一般的です。

ローン審査が通らなかったときなど、買主都合で売買契約が白紙になった場合、この手付金は返す必要がありません。ただし、買主のローン審査が通ってから効力を発揮するような停止条件付売買契約には注意してください。
停止条件付売買契約?
一定の条件が満たされるまで効果を発揮しない契約のことです。この契約の場合、契約が白紙解約されても、手付金を返さなければなりません。売買契約書には注意深く目を通しておきましょう。
売り手側にはメリットがない契約だな!気をつけないと。
それから、売主の都合で売買契約を解除したときは、手付金の2倍の違約金を支払う必要があるので、こちらも併せて注意しておいてください。

瑕疵(かし)担保責任

瑕疵担保責任とは、物件に買主が知ることができなかった欠陥(瑕疵)があった場合に、売主が負う責任のことです。

このトラブルを避けるために、売主は家の隅々までの情報を買主に伝えておかなくてはなりません。

買主は、瑕疵に気づいてから一年以内であれば売主に責任を追及できます。

また、瑕疵担保責任は売買契約書に免責事項や期間を明記しない限り、ほぼ永久的に保証しなければなりません。

売買契約書には瑕疵担保責任について必ず記載をするようにしてください。

事前の準備のときに、家の現況については注意深くチェックしておくようにしましょう。不動産会社の訪問査定を受けても見逃してしまう欠陥もありえます。その場合でも、責任を負うのは不動産会社ではなく、売主自身です。もし不安があるようなら、不動産鑑定士に鑑定をお願いするのもいいでしょう。
買主には、家のことを包み隠さず伝えるようにします!
GOOD!それが鉄則です!

注意すること⑤不動産会社選び

家を売る理由は千差万別ですが、どの方にも共通しているのが、できるだけ高く、なるべく早く、なにより納得して家を売りたいということでしょう。

そのために一番重要なのは、家を売りたいアナタにピッタリのパートナー=不動産会社選びです。

3つの契約方法

不動産会社との媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つの契約方法があります。

  一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
契約できる
不動産会社数
複数 1社 1社
売主への
報告義務
なし 2週間に1回 1週間に1回
レインズへの
登録義務
なし 契約後7日以内 契約後5日以内
契約期間 規定なし 最大3ヶ月 最大3ヶ月
個人間売買 できる できる 仲介が必要

上記は媒介契約の違いを表にしたものです。

どれがおススメなんだ?
どの契約方法がいいかは、物件の条件によって異なります。誰もが欲しがるような人気物件であれば、一般媒介契約で2~3社の不動産会社を競争させてもいいでしょう。郊外の物件であれば、専属専任媒介契約を結び、不動産会社と2人3脚で売却を目指していくのがおススメです。
なるほどね。不動産会社を選ぶ前に、契約方法の違いも頭に入れておいた方がよさそうだね。

不動産会社選びの3大要素

不動産会社を選ぶときには

・査定価格に明確な根拠はあるか
・売りたい家と同条件、または類似条件の売却実績があるか
・売主と真剣に向き合い、一蓮托生で動いてくれるのか

この3つのポイントに注目して選ぶようにしましょう。

(不動産会社選びについて詳しくはこちら

あまりにも高額な査定を提示されたからといって、舞い上がってはいけません。冷静に、なぜその査定価格になったのかを聞いてみてください。もし、根拠があいまいならば、両手仲介(両手取引)を狙って契約が取りたいだけの、悪質な不動産会社の可能性があります。
悪徳不動産会社に騙されないために、相場価格を知っておくことが大事だったんだね!
そうです。相場価格とかけ離れた査定の場合は要注意ですよ。
類似条件の売却実績っていうのは、得意不得意を判別しろってことかな?
GOOD!不動産会社にも得意と不得意があります。それから、最後は担当者、つまりヒトで選ぶことが大切です。大手不動産会社だからとか地場中小不動産会社だからとかは関係ありません。この人になら我が家を任せられると思えるパートナーを選びましょう。

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ここでも注意しておきたいことがあります。査定価格は、不動産会社が売れそうと思った価格であって、必ずその価格で売れるわけではありません。そのことを理解したうえで利用し、売りたい物件にピッタリの不動産会社を見つけてください。
よし、まずは一括査定から始めてみるよ!

 

家を高く売るための不動産一括査定サイトの賢い使い方

家を売るのに注意しすぎても損はない

家を売るのって、気をつけなければいけないことだらけだね。
そりゃそうですよ。大きなお金が動きますし、家を売るのは、家を買うよりよっぽど難しいですからね。
いままでお世話になった家を売るんだし、これくらいしてあげて当然か。
GOOD!家を売るのに注意しすぎても損はありませんから。満足のいく売却のためにも、家を売るときの注意点を忘れないようにしてくださいね。